アドバンスモードとは、Y!mobileやヤフーWi-FiなどのポケットWiFiを月間通信データ量の上限なしで利用できる通信モードです。一般的な月間7GBのプランに比べて、快適にインターネットを利用できます。
アドバンスモードの詳細
月間通信データ量の上限なし
アドバンスモードを使用すると、月間通信データ量の上限なしでポケットWiFiで通信できます。アドバンスモードはAXGPという通信方式により、高速通信を実現しています。
速度制限 3日間10GBの上限あり
アドバンスモードには月間データ容量制限がありませんが、3日間のデータ容量の上限は10GBです。 したがって、3日間の合計容量が10GBを超えないかぎり使い放題ということです。
以前は3GBでしたが、WiMAXに追随する形で2017年3月に10GBに変更されました。ポケットWiFiの3日間のデータ容量の上限は、1GB→3GB→10GBと徐々に緩和されています。

多くのモバイルWiFiには月間7GBの制限がありますが、アドバンスモードならそれよりもたくさん通信ができます。
例えば、一ヶ月の間、毎日3GB(3日間で9GB)ずつ使用したとします。 月間7GB制限のある場合とアドバンスモードでは、以下のように違いがあります。
月間7GB | 3日以内に通信制限がかかり、月末まで低速化 |
アドバンスモード | 月間90GB通信可能 |
エリア
アドバンスモードは、通信方式「AXGP」の提供エリアで利用できます。 エリア外では、アドバンスモードは圏外となり、標準モードしか使えません。
下の図の紫 のエリアが、アドバンスモード利用可能エリアです。
アドバンスモードの欠点は4G通信よりもエリアが狭いことですが、人口が集中する都市部では利用できることが多いです。山間部などでなければ、アドバンスモードを使えるでしょう。

ワイモバイル公式サイトでエリアを確認した結果、アドバンスモードが使えるか微妙だという場合は、アドバンスモード対応のポケットWiFiをレンタルしてみることをおすすめします。
アドバンスモード対応端末
現在販売されているものでアドバンスモードが使えるポケットWiFiは、「801HW」「603HW」です。
801HW 下り最大972Mbps対応の最新機種
801HWは、前モデルの603HWの約1.5倍となる高速通信に対応しています。この最高速度の対応エリアは東名阪や千葉県・神奈川県の一部での提供であり、USBケーブル接続時という条件付きです。
しかし、混雑エリアでも快適に通信ができる技術や、3,000mAhの大容量バッテリーを搭載しているなど、従来よりも性能は向上しています。
603HW 下り最大612Mbps対応
603HWは下り最大612Mbpsに対応したポケットWiFiです。従来の最高速度であった261Mbpsを大きく上回る高速通信ですが、利用できるのは一部の限られたエリアのみです。
それ以外のエリアでは、下り最大261Mbpsでの通信になります。今後のエリア拡大により全国で下り最大612Mbpsが利用できるようになると、体感では光回線との差が感じられないほどになるかもしれません。

アドバンスモード対応端末を契約できる会社
アドバンスモード対応の端末を取り扱っているのは以下の2社です。
ワイモバイルはポケットWiFiの本家であり、ヤフーWiFiとともにソフトバンク系の会社です。
ワイモバイル ポケットWiFiの本家
ワイモバイルは、アドバンスモード対応端末である「801HW」「603HW」を取り扱っています。
Pocket WiFi プラン2は、オプションでアドバンスモードを使うことができるプランです。アドバンスモードを使用すると、月間通信データ量の上限なし(3日間10GBの上限あり)でインターネットを利用できます。
アドバンスオプションの月額利用料は、684円(税抜)です。キャンペーンにより、期間限定でオプション料が無料になることがあります。
現在実施しているキャンペーンについては、ワイモバイル公式サイトをご覧ください。
月間通信データ量 | 7GB/上限なし |
月額利用料 | 3,696円/4,380円 |
特徴 | アドバンスオプション加入で月間通信データ量の上限なし(3日間10GBの上限あり) |

ヤフーモバイル
Yahoo!Wi-Fi(ヤフーWiFi)には、603HWを月間通信データ量の上限なし(3日間10GBの上限あり)で使えるプランがあります。アドバンスモードはオプションで、月額684円(税抜)です。
ヤフーはワイモバイルと同じソフトバンク系の会社です。かつては、ワイモバイルとは異なる独自のキャンペーンを実施していましたが、現在はワイモバイルの窓口のひとつのようになっています。
そのため、ヤフーモバイルとワイモバイルの違いはほとんどなくなってしまいました。
月間通信データ量 | 7GB/上限なし |
月額利用料 | 3,696円/4,380円 |
特徴 | アドバンスオプション加入で月間通信データ量の上限なし(3日間10GBの上限あり) |

アドバンスモードの利用について
アドバンスモードについて、注意しなくてはならないことがあります。 それは、通常モードでの通信容量が月間7GBを超えた場合、アドバンスモードを含めて下り最大128Kbpsの通信制限が課されることです(当月末まで)。
つまり、通常モードで7GBを超えた後にアドバンスモードに切り替えても速度制限は解除されません。
アドバンスモードを利用するには、対応エリアで対応端末をアドバンスモードに切り替える必要があります。もちろん、エリア外では利用できません。

まとめ
アドバンスモードは、ポケットWiFiを月間通信データ量の上限なし(3日間10GBの上限あり)で使えるモードです。一般的な月間7GBのプランよりも、余裕を持ってたくさんインターネットを楽しめます。
3日間の通信データ量の上限についても、3GBから10GBに緩和されたので、3日間のデータ使用量を気にする必要も大きく減少しました。
アドバンスモード対応エリアでポケットWiFiを利用するなら、アドバンスモード対応の端末が圧倒的に使い勝手が良いです。
正直なところ…
ここまで、大容量通信ができるポケットWi-Fiについてみてきましたが、正直なところポケットWi-Fiのアドバンスモードはあまりおすすめできません。
大容量の通信をしたいなら、ポケットWi-Fiのアドバンスモードを利用するよりもWiMAXのギガ放題の方がおすすめです。
その理由は、
- WiMAXの方が月額料金が安い
- WiMAXの方が通信速度が速い
- WiMAXには契約特典がある
という3点です。
WiMAXの方が月額料金が安い
WiMAXはルーターの本体価格が0円になるプロバイダ(取り扱い店)が多く、端末代金の分割払いがありません。したがって、ポケットWi-Fiよりも月額料金が安くなります。
WiMAXの方が通信速度が速い
WiMAXには、下り最大1.2Gbpsに対応したルーターがあります。利用できるのは、現時点では一部エリアですが、それ以外のエリアでも下り最大440Mbpsの高速通信を利用できます。
WiMAXなら、ポケットWi-Fiよりも高速な通信が可能です。
WiMAXには契約特典がある
WiMAXのポケットWi-Fiとの大きな違いは、契約特典が豊富ということです。WiMAXは取り扱い業者(プロバイダ)が多いため、各社が競って契約特典を提供しています。
契約特典はキャッシュバックが有名ですが、月額料金割引や家電セットといったものまであります。
キャッシュバックや月額割引の特典を利用すれば、WiMAXの利用料金はさらに安くなります。
例えば、高額キャッシュバックで有名なGMOとくとくBBのキャッシュバック金額は3万円を超えます。

コメント
504HWを使っていますが、今まで一度もアドバンスモードで通信できません。
地図でエリアに入っている、熊谷駅周辺、大宮駅周辺、浦和駅周辺は圏外でした。
アドバンスモードが使えるエリアはどこにあるのでしょうか?
コメントありがとうございます。
通常モード(4G通信)はできるものの、アドバンスモードでの通信はエリア内にもかかわらず圏外ということですね。
考えられる原因として、以下のようなものがあります。
アドバンスモードはオプションなので、もしも月間7GBの4G通信プランしか契約していない場合は利用できません。
アドバンスオプション(ワイモバイルの場合、月額684円)に加入しているかを確認してみてください。
端末の通信モードをアドバンスモードに切り替えていない場合も利用できませんが、圏外となっているとのことなのでこれは当てはまらなそうですね。
よくあるケースは端末の不調、いわゆるバグです。
この場合は、端末を再起動することで解消されます。
周囲にビルなどの障害物があったり、コンクリート製などの建物の奥、地下などではつながりにくいことがあります。
4G通信で月間7GBを超えた場合、アドバンスモードも利用できなくなります。
上記以外のケースとして、端末の故障といったことも考えられます。
どうしても改善しない場合、契約状況の確認も含めて、契約会社に問い合わせてください。
ワイモバイルで契約している場合、「My Y!mobile」から確認・問い合わせが可能です。
・ワイモバイル – My Y!mobile